[VATとは?]イギリスの関税について徹底解説!条件とは?請求額は?


 

はじめに



こんにちは
イギリス・ロンドンで現役英国修士生をしている「末広末子(すえひろまつこ)」 です。


この記事では、イギリス政府のサービスや情報などを公式に掲載しているGOV.UK( https://www.gov.uk/) に書かれている内容を参考に、イギリス国外からイギリス国内へ送られた荷物に対してかかる関税(VAT)について末子の体験を元に徹底解説しています。

 

目次
はじめに
日本からの荷物が関税に引っかかったのはなぜ?
 - 関税の対象となる可能性のあるもの
 - VATとは?その金額は?
  - VATとは?
  - Custom Dutyとは?
VAT一体いくら?末広末子の体験談
 - 末広末子が実際に支払った金額
 - VAT請求額の内訳
 - 実際の請求書の金額と内訳
日本からイギリスへ送る荷物についてのその他記事



先日、イギリスで一人暮らしをする私を心配して、日本にいる家族が荷物を送ってくれました。日本食など色々と送ってくれたようで、ワクワクしながら荷物が届くのを待っていたのですが…


待てど暮らせど荷物が届かない!


トラッキングサービスで荷物の場所を調べてみると、イギリスには到着しているようですが何やらそこには不穏な記載が…


“税関検査のため税関へ提示”


…どうやら、私宛に送った荷物が関税で止められているようなのです。


情報サイトやブログなどで調べてみると、同じような体験をされている方が多くいるようで、VAT?だとか、荷物に税金がかかり追加でお金を払わなくてはいけないんだとか…なんだか恐ろしいことがたくさん書いてありました。


…でもあれ?前に自分から自分宛に荷物を送った時は何事もなくスムーズに届いたのに…どうして今回は引っ掛かったの?


…同じ体験をした方のブログでは、これは運次第なところがあるそうで、関税でするーされる時があったりダメな時があるらしいのです!…んー、納得いかない!


特に今回は、海外に荷物を送るのなんてほぼ初めてに等しい私の家族が私のために良心100%で送ってくれた荷物だったので、受け取るのにお金がかかるなんて…なんだか悲しい。


さらに、かなり高額請求をされた方もいたそうなので、この状況を知ったときはかなり不安でした。


ですので、私のような悲しいことにならないようにこの記事では、イギリスの関税についてや私の体験談、考えられる対策について紹介したいと思います。


当時の心境について書いたブログはこちら
 


 


 

日本からの荷物が関税に引っかかったのはなぜ?理由とは?


ここでは、イギリス政府のサービスや情報などを公式に掲載しているGOV.UK( https://www.gov.uk/) に書かれている内容を参考に、イギリス国外からイギリス国内へ入ってくる荷物に対してかかる関税とその条件についてまとめています。


以下の記事は末広末子がなんとなく翻訳+予測したものなので、参考程度にみてください!

 

関税の対象となる可能性のあるもの


GOV.UKには海外から発送される商品の税金と税関についてこのように書かれています。
 

“イギリス国外からあなた(受取人)宛に宅配されたすべて荷物は、禁止または制限されていないことを確認するために税関を通過し、それらに対しあなた(受取人)は適切な税金と「関税」を支払う必要があります”

参照:GOV.UK (https://www.gov.uk/goods-sent-from-abroad)



ふむふむ、つまり運次第と言うわけではなく、日本から送られていた全ての手紙や荷物は一度関税を通っていると言うことなんですね。

さらにこう続いています。

 

これらには、新しいものも古いものも含まれます。

・オンラインで買った(インターネット購入)もの
・イギリス国外で購入しイギリス国内へ配送したもの
・ギフトとして受け取るもの

参照:GOV.UK (https://www.gov.uk/goods-sent-from-abroad)



つまり、新品中古にかかわらず購入したものは関税の対象になり得ると言うことですね。

この3つの条件のうち上2つは理解しやすいですが、3番目の 「ギフト」って何が含まれるのかはっきりしませんよね。

このサイトによるとギフトになりえるものは以下の通りです。

 

ギフト(gifts)や商品(goods)としての資格を得るには、次の条件である必要があります。

・税関申告書に贈答品として記載されている
・誕生日、記念日、そのような機会に送られたもの
・個人間で購入され送られたもの(企業からではなく)
・個人使用を目的としているもの

参照:GOV.UK (https://www.gov.uk/goods-sent-from-abroad/gifts)



んー。これでもいまいち分からない。


しかし、私が初めてイギリス宛に荷物を送った時のことを思い出してみると

日本の郵便局からEMS(国際スピード郵便)と呼ばれる方法でイギリスに荷物を送った際に、宛先ラベルに”gift”または書類や販売品などを選ぶ項目がありました。

 

EMS(国際スピード郵便)の宛先ラベルの一部



と、言うことは日本から送られた荷物は自動的に”gift”扱いになるんじゃ無いのかな…?


はっきりとは分かりませんが、ほとんど(と言うか逆にギフトじゃないものが無い気がする…)の荷物が関税の対象になる可能性があると予想できます。


 


 

VATとは?その金額は?


さて、関税の対象になる可能性のあるものについては、なんとなく理解できました。

それでは、その関税が一体いくらになるのか?その種類やそれらの金額がどのように決められているのかについて調べて行きたいと思います。

 

VAT


VAT …付加価値税(ふかかちぜい)

Value Added Taxの略称で、物やサービスの購買した時に課せられる間接税のことを言うらしく、消費税?のようなものらしいです。

それでは、どのような荷物にVAT(付加価値税)がつくのでしょうか?
GOV.UKのサイトにはVATについてこのように書かれています。

 

VATは、以下から送信されたすべての商品(Goods)に課せられます。(39ポンド以下のギフトを除く)

・イギリス国外からイギリス国内へ
・イギリスおよびEU以外から北アイルランドへ

39ポンド以下のギフトである商品にはVATは課されません。

参照:GOV.UK (https://www.gov.uk/goods-sent-from-abroad/gifts)



ここでは”商品”と訳していますが、原文では”Goods”と書いてあるので大括りにして全ての荷物のことだと思います。


そして、文章の最後のところ!重要そうな内容が出てきました。


“39ポンド以下のギフトである商品にはVATは課されません。”


つまり、今回私がVATを支払うことになったのはこの条件に引っ掛かったことが原因であると考えられます。

実際、荷物の宛先ラベルには、”Gift”項目にチェックを入れ荷物のTotal valueも2万円(約142ポンド)を超えていました。

とは言うものの、この荷物には古着や手作りのものが含まれていて、ラベルにはきちんとした値段が分からないまま、なんとなくの値段を書いていることが多いと思います。(郵便局の人にもちゃんと書いてくださいって言われたし…)

これを基本にして関税を決められるのはちょっと納得行かないな。


さらにサイトにはVAT以外にもこのような関税について書かれています。

 

Customs Duty


Customs Duty … 関税

VATに関税が含まれているのかはサイトを呼んでもちょっと分かりませんでした。しかし、一応VATと同じページに書かれているので少し触れておきます。

 

次のいずれかの場合、イギリス国外(または北アイルランドにいる場合はイギリスとEU)から発送されたすべての商品に対して関税(Customs Duty)が課せられます。

・excise goods(物品税)
・135ポンド以上の価値があるもの

関税(Customs Duty)が課せられる場合は、次の2つの項目に対して支払う必要があります。
・商品に支払われた価格
・送料、梱包、保険

参照:GOV.UK (https://www.gov.uk/goods-sent-from-abroad/gifts)


excise goods(物品税)と言うのは、アルコールやタバコなどのことです。

むむむ?
135ポンド以上の価値のある荷物だと関税がさらにかかる?
さらにそうなると、荷物の価値に合わせて配送料金と保険も関税の対象になるの…?

このサイトにある表によると、

135ポンド以下 … Customs Duty : no charge
135ポンド以上630ポンド以下 … Customs Duty : 2.5% (商品によって変動)
63ポンド以上 … 商品によってレートが変動

と書かれていました。
と、言うことはVATにCustoms Dutyは含まれておらず、尚且つ荷物の価値が135ポンドより高かった場合は2.5%の関税が課せられる…?

怖い。ですが、これに関しては私自身もよくわかっていません。

なぜかと言うと、今回の日本から送られてきた荷物は Total valueが2万円(約142ポンド)となっていたのですが、

最終的に請求されたのは”VATのみ”だったので、どうやって決めているのか正直分かりません…

 


 

VAT一体いくら?末広末子の体験談



これまで、イギリスの関税の対象になる条件や、VATが一体なんなのかについて書いてきました。

それでは、実際にVATがいくらになるのかを私の体験談を元に解説させていただきたいと思います。


 

末広末子が実際に支払った金額


さて、私が実際に支払った金額とは…


ザンッ!


27.95 ポンド


私がこの金額を知ったとき、案外安いなと感じました。
私の荷物の総額が2万円を超えていたので、Custom Dutyも覚悟していたし(かかるのか分からなかったけど)、他の体験談ブログを呼んでみると60ポンド!など高額請求をされている方もいたので、意外と良心的と思ってしまったり…


ちなみに、この金額には純粋にVATの料金のみが請求されているわけではありません。

ここからは、この請求額の内訳について話して行きます。

 

VAT請求額の内訳


私の請求書をお見せする前に、GOV.UKには請求額についてこのように書かれています。
 

商品を受け取るためにVAT、duty または delivery charges (‘handling fees’) を支払う必要があるあり、その場合は、Royal Mail、Parcelforce、または宅配会社から連絡があります。

彼らはあなたが支払う必要がある料金を正確に記した請求書をあなた(受取人)に送ります。

彼らは通常あなたの小包を約3週間保持し、 それまでに請求書を支払っていない場合は小包は差出人に返送されます。

39ポンドを超えるギフトまたはexcise goods(アルコールやタバコなど)でない限り、£135未満の商品を受け取るために配送会社に何も支払う必要はありません。

参照:GOV.UK (https://www.gov.uk/goods-sent-from-abroad/tax-and-duty)


つまり、請求額にはVATだけでなく配達会社に手数料(handling fees)が含まれているんです。

なぜかと言うと、関税局で荷物に関税が課せられた後にこれらの荷物はそのままイギリスの配達会社へ渡されます。その際に、その関税を配達会社が肩代わりする形になるのです。

そして、その肩代わりをしてもらったと言う”手数料”も支払わなければならないんですね。

勝手に肩代わりしたのにさらに手数料って…なに?


ちなみに、イギリスに入ってきた荷物のほとんどが、Royal Mail(ロイヤルメール)またはParcelforce(パーセルホース)に引き渡されます。


噂に聞くと、大きめの荷物は大体Parcelforce(パーセルホース)が担当するようで、私の段ボールの荷物もParcelforce(パーセルホース)によって配達されました。

他のブログさんでは、Parcelforce(パーセルホース)だと荷物がボロボロになったとか言う話を聞いていたのでドキドキでしたが、私の荷物は特に損傷もなく無事に届きました。


 


 

実際の請求書の金額と内訳


お待たせしました。
それでは実際に私が請求された27.95ポンドの内訳をお見せいたします。

こちらです。

 

実際のVAT請求書


ご覧いただけるように、VATは約15ポンドだったのにもかかわらず、手数料が12ポンド…って、高すぎじゃないですか?

ちなみに、これらの請求には異議申し立てができるそうですがこの手数料は異議申し立てが認められたとしても返金されないようです…


なので、私は異議申し立てを諦め、この金額を支払って荷物を受け取ることにしました…

 

日本からイギリスへ送る荷物についてのその他記事



この記事ではイギリスの関税やVATについて解説してきましたが、その他の記事では以下の内容をまとめています。

 

日本からの荷物に関税を請求されてから受け取りまでの流れを詳しく解説!

 


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日本からイギリスへ荷物を送る方法と注意点!


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VATを請求されたら?対策・返金・異議申し立ての方法


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体験談ブログ

 




 

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